新聞部コラム vol.3


「泰然自若」 vol.3

 近年、これまで外国人には受け入れられてこなかった寿司やうどん、天ぷらといった和食が注目されている。日本でも2013年ユネスコの無形文化遺産に登録されてから、ニュースや雑誌、新聞を中心に話題になっている。
 まずは「和食」の歴史を見てみる。その歴史は古く、縄文時代には、雑穀の栽培がおこなわれており、和食での基本となる「米」がすでに食べられていた。ここから江戸時代にかけ食事のマナーや特別な日に食べられる行事食ができたりと現在でも残る文化ができている。江戸時代になると各地域ごとに独自の食文化ができてくる。
 次に「和食」が注目される要因となったユネスコの「無形文化遺産」についてみてみる。これは民族文化財、口承伝統などの無形なものを保護対象とすることを目指したものである。この認定がなければ国内で、また世界で和食がここまで注目はされなかっただろう。認定によってさらに世界で注目されてきた和食だが、受け入れられたのはここ最近の話である。その背景には和食はファーストフードを含む洋食と違い、ヘルシーで健康的であるということと関係している。
 高カロリーなバターや生クリーム、動物性脂質を使わず味噌や醤油など脂質の低いもので味をつけ、主菜で使われるものも野菜や魚といったこれまた脂質のあまりないものが多く使われている。そのため余分な油が抑えられヘルシーなものになる。しかし最近では和食を食べる機会が減ってきている気がする。その理由として、調理が面倒だ、味が独特で嫌いなどの理由があげられるようだ。
 私自身も独特な味付けを苦手とするところもある。だが、洋食ばかり続くとあっさりした和食を食べたくなる時がある。あなたはどうだろうか。いつもの洋食に飽きたと思ったら、簡単なもので構わないので、和食を改めて味わい日本文化に触れてほしい。 

文責:新聞部副部長 T.S.